藤樹書院・良知館

とうじゅしょいん・りょうちかん

更新日
2022/12/07

    JR安曇川駅の南東約1.2kmにあります。近江聖人といわれた日本陽明(ようめい)学の祖、中江藤樹(なかえとうじゅ)(1608-48)の住居跡・講堂跡で、国の史跡に指定されています。 この建物は、藤樹の自宅が狭くなったために彼が没する半年前の正保5年(1648)に、門弟や村人たちの協力によって完成したものです。明治時代に、現在のように再建されています。内部には、藤樹直筆の「致良知(ちりょうち)」の書を始め、遺品・遺物が数多く展示されています。また、敷地内には名前の由来にもなった藤樹遺愛の藤の老木があります。 中江藤樹は、生涯を通して師につくことがなく、ひたすら独学で、一貫して人間の道を探求し続けました。37歳で陽明学に出会い、致良知に徹すれば心事一元になることを悟り日本陽明学の始祖といわれました。彼の学統には、熊沢蕃山(くまざわばんざん)、渕岡山等がいます。また、大塩平八郎(おおしおへいはちろう)、吉田松陰(よしだしょういん)など異才もいます。
     武士が人の上にあって世を支配した江戸時代に、人間として生きるべき真実の道を求めて実践したのが近江聖人中江藤樹先生です。
    すべてを包み込む大きな心。人間への深い愛と畏敬。
    藤樹先生が熱い思いを込めて人々に語りかけてきた藤樹書院には今もその心が息づいています。

    <良知館>
    中江藤樹先生の教えにふれられる休憩施設

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    良知館

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