錦織寺

きんしょくじ

更新日
2015/06/23

    JR野洲駅の北約3.4kmにあります。真宗木辺派(しんしゅうきべは)の本山です。平安時代初め、慈覚大師円仁(じかくたいしえんにん)が夢のお告げにより自作の毘沙門天(びしゃもんてん)像を安置して、一堂を造立したのが開基とされています。のち、親鸞(しんらん)聖人が阿弥陀像を安置して再興した時、天女が下ってきて、蓮の糸で織った錦を献じたという奇端があり、錦織寺の寺名が付けられたといわれています。
     広い寺域には、左右に立派な築地塀(ついぢべい)が延び、境内には阿弥陀堂・御影堂・宝蔵(ほうぞう)・書院・講堂・鐘楼といった大きな建物が立ち並び、威厳と格式を感じさせます。
    東山天皇から下賜されたという宮御殿は当時のまま保存されており、親鸞の画像「満足の御影」など貴重な寺宝類が数多く残されています。

    【錦織寺庭園】
     錦織寺は平安時代開基の古寺ですが、江戸時代の火事で全焼し、焼け跡に寺を再建するときにいっしょに庭園が作られたといわれています。書院の北に開けた庭園は、落ち着いた池泉鑑賞式(ちせんかんしょうしき)の庭園です。奥の庭園は池を囲んで木と石が古い様式を示し、中の島への石橋の反りも見応えがあります。2本の丸みを帯びた石橋と、深い池のたたずまいに古さが滲んでいます。護岸の石組みも非常に巧みです。庭木が大きいことと建物が近くに建っているために、池の水がいつも濁って見えるのにも、独特の趣が感じられます。

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    錦織寺

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