安楽寺(東近江市)

あんらくじ

更新日
2019/10/15

    繖山の一部、伊庭山(いば)の中腹にある天台宗寺院。繖山無量寿院(むりょうじゅいん)と号し、聖徳太子が近江に建てた48寺院の第1番目という(與地志略)。本尊は千手十一面観音。当寺と末寺閣魔堂(えんまどう=現十応寺=じゅうおうじ)は八王子法橋(はちおうじほうきょう)五人衆・十六人衆によって維持運営された。八王子法橋伝釆文書によれば、諸事評定は東座・西座の両座で行い、本堂造営のため両座から4人の僧が中国へ渡海したが、帰朝の際難破したという(年欠伊庭安楽寺先規置文案)。貞和5年(1392)11月に衆徒方と行人方が礼法と田畠下作職のことで争い、伊庭氏の仲介があったことを示す史料のほかは、寄進状や売券が多く、永和2年(1376)12月、宝徳4年(1452)1月、応仁元年(1467)11月など37点ほどを数える。同じ天台宗の佐野の善勝寺と往釆があり、しかも猪子の上山天神と結びつき、神仏習合の有様を知りうる。天正4年(1576)織田信長により焼打ちされたという(神崎郡志稿)。江戸中期に再興するが、嘉永6年(1853)に火災があり、記録頬の一部を失った。

    ●繖五山

    所在地
    東近江市能登川町986
    アクセス
    公共交通機関
    JR琵琶湖線 「能登川」 下車 徒歩 20分
    JR琵琶湖線 「能登川」 下車 車 5分
    名神高速道路竜王ICまたは彦根ICから国道8号。
    お問い合わせ

    安楽寺

    TEL
    0748-42-3506
    エリア
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