モデルコース

湖南の仏教美術と古刹を訪ねて

日程
半日
エリア
湖南

JR野洲(やす)駅の北約3kmにある浄土宗の寺院です。「平家物語」で知られる白拍子(しらびょうし)の妓王(ぎおう)・妓女(ぎじょ)姉妹とその母と佛御前の菩提を弔うために建てられた小寺と伝えられています。
 妓王・妓女姉妹は、この地に居館を構えた橘次郎時長(たちばなのじろうときなが)の娘として生まれ、京の都で白拍子となりました。妓王の美しさと舞いに心をひかれた平清盛の寵愛を一身に集め、水利りの悪さに苦しんでいる故郷のために、清盛に野洲川からの引水の難工事を完成させたと伝えられています。のちに妓王は若い白拍子に寵を奪われ、清盛に追放されて京都山嵯峨野に隠れ住んだとされていますが、地元の滋賀県野洲市では、「祇王井川」で故郷の村人を助けた偉大な女性として敬われています。

1.8km
  • 5分

JR野洲駅の北約3.4kmにあります。真宗木辺派(しんしゅうきべは)の本山です。平安時代初め、慈覚大師円仁(じかくたいしえんにん)が夢のお告げにより自作の毘沙門天(びしゃもんてん)像を安置して、一堂を造立したのが開基とされています。のち、親鸞(しんらん)聖人が阿弥陀像を安置して再興した時、天女が下ってきて、蓮の糸で織った錦を献じたという奇端があり、錦織寺の寺名が付けられたといわれています。
 広い寺域には、左右に立派な築地塀(ついぢべい)が延び、境内には阿弥陀堂・御影堂・宝蔵(ほうぞう)・書院・講堂・鐘楼といった大きな建物が立ち並び、威厳と格式を感じさせます。
東山天皇から下賜されたという宮御殿は当時のまま保存されており、親鸞の画像「満足の御影」など貴重な寺宝類が数多く残されています。

【錦織寺庭園】
 錦織寺は平安時代開基の古寺ですが、江戸時代の火事で全焼し、焼け跡に寺を再建するときにいっしょに庭園が作られたといわれています。書院の北に開けた庭園は、落ち着いた池泉鑑賞式(ちせんかんしょうしき)の庭園です。奥の庭園は池を囲んで木と石が古い様式を示し、中の島への石橋の反りも見応えがあ...

2.8km
  • 5分

旧中主町のほぼ中央にある神社で、平成30年には建立1,300年を迎える歴史ある神社です。祭神は大己貴命(おおなむちのみこと)、別名八千矛神(やちほこのかみ)です。奈良時代初めの創建という、県下でも有数の古社です。
  約3万4000平方メートルという広大な境内の入口には、足利尊氏の寄進と伝えられる朱塗りの楼門(ろうもん)が立っています。楼門をくぐると、楓(かえで)の老樹に包まれた玉砂利(たまじゃり)の参道が100mほど続き、その奥に変化に富んだ拝殿と、流造の本殿が立っており、風致(ふうち)に富んでいます。また、社殿南の庭園は、平安時代後期の作といわれ、池を中心とした美しい名園で国指定の名勝です。社宝として、源頼朝や徳川氏の武具が伝えられています。

【兵主大社庭園】
 兵主神社の庭園は、平安時代後期の作といわれており、国の名勝に指定されています。

9.1km
  • 12分

JR守山駅の北西約7kmにあります。天台宗の寺。平安時代初期の最澄(さいちょう)の開基と伝えられています。
 こじんまりとした境内には、ひっそりと本堂・庫裏・観音堂・表門が建っていますが、奥の収蔵庫に納められている本尊の木造十一面観音立像は有名です。
寺伝によると、平安時代末期の最澄による作品で、国指定の重要文化財です。
高さ1.8m、月光を光背として五色の蓮華台座(れんげだいざ)に立ち、豊かな頬やまろやかな肩、胸部、衣の線が非常に美しいです。
 また、本堂に向かって境内右側には石造宝塔が二基立っています。
これも国指定の重要文化財ですが、右の宝塔は相輪(そうりん)(一番上の九輪)の上半分が失われています
。両方ともよく似た形で、四面に格狭間(こうはさま)があり、一面にだけ仏像が刻まれていますが、風化しはっきりとわからなくなっているのが残念です。
<重文>木造十一面観音立像 石造宝塔二基

6.9km
  • 11分

天台宗寺院の芦浦観音寺は、応永15年(1408年)に歓雅によって再興されたと伝えられています。歴代住職のうち、特に芦浦観音寺三傑僧と呼ばれた八世賢珍・九世詮舜・十世朝賢らはそれぞれ織田信長・豊臣秀吉・徳川家康といった天下人と交わりを持っており、そのうち九世詮舜は、秀吉より琵琶湖湖上交通を管理する船奉行に任命され、また、湖南・湖東地方を中心とした蔵人地の代官を務めるなど、秀吉のブレーンとして活躍しました。
 また、寺は周囲を堀で囲み、内部に石垣や土塁を配する一見して中近世の城郭を彷彿とさせる特異な寺観を有しますが、これも近年の調査によって、芦浦観音寺が政治的に力をつけていく安土桃山時代後半から江戸時代の初めにかけて整備されたことが明らかとなってきています。
平成30年に日本遺産~琵琶湖とその水辺景観 祈りと暮らしの水遺産ーに認定されました。
 <重文>阿弥陀堂 書院 木造阿弥陀如来立像 木造地蔵菩薩立像 絹本著色黄不動尊像 絹本著色薬師三尊像 絹本著色十六羅漢図(2幅) 絹本著色五大尊像(4幅) 絹本著色聖徳太子像